2010年06月02日

「謹訳 源氏物語」林望

6月4日の「あさイチ」は、【ロバート・キャンベルが語る 林望「謹訳 源氏物語」】です。「リンボウ先生」の愛称で知られる作家で古典学者の林望(はやしのぞむ)さんが、源氏物語の現代語訳に挑みました。その魅力について、東京大学教授のロバート・キャンベルさんが語るそうです。

Amazonの内容紹介はこうです。
■古典学者であり、作家である林望氏の畢生の大作、ついに刊行開始!

原作の『源氏物語』を正確に味わいながら、現代小説を読むようにすらすら読める。
「名訳」を超えた完全現代語訳が、ここに誕生。

■装訂は林望氏
装訂には、「コデックス装」という装本スタイルを採用。どのページもきれいに開いてとても読みやすく、平安から中世にかけて日本の貴族の写本に用いられた「綴葉装」という奥ゆかしい装訂を彷彿とさせる造り。

■各界絶賛!

「新しい読み方の出現」――黒井千次氏 「いやはや、とびきり面白い!」――檀ふみ氏

■全54帖の完全現代語訳、全十巻刊行予定
本シリーズは、すべて書き下ろし。
一巻は、桐壺 帚木 空蝉 夕顔 若紫を収録。


MSN産経ニュースに林望さんのインタビュー記事がありました。

「謹訳」で源氏物語に息吹 作家・書誌学者、林望さん
2010.4.19 08:12

 与謝野晶子や谷崎潤一郎をはじめ、現代に至るまで多くの作家が現代語訳や翻案に挑んできた「源氏物語」に、作家で書誌学者の林望さん(61)が新たな息吹を吹き込んだ。刊行を始めた『謹訳源氏物語』(祥伝社、全10巻予定)という題名には「原書に『謹んで』訳した」との意味を込めたという。千年をへてもなお作家や読者を魅了する「源氏」の語り口とは−。(三品貴志)

 「大学院時代の師、佐藤信彦先生(国文学)は、源氏を『おばさんのおしゃべり』と仰っていた。一文が長いし、その中で話題が変わることもしばしば。だから原文は読みづらい」

 そう語る林さんが「謹訳」に当たって徹底したのは「読みやすさ」だ。原文に忠実でありながら、主語を明確にし、ルビなどを活用して注釈を極力省く工夫を凝らしたほか、原則、帝(みかど)以外に敬語を使わないといったルールを課した。

 「『謹訳』には作家と古典解釈者という私の2つの立場が反映されている。最近はやりの『超訳』ではなく、原文に忠実だが、小説としてすらすら読める現代語訳を心がけた」と語る。

 人妻から少女まで、さまざまな女性にひかれていく光源氏。甘いばかりではなく愛憎入り交じった重い展開が待ち受けているが、林さんは執筆中、こうした「源氏」の語り口の妙に改めて気付かされたという。

 「ドロドロした展開が続いて訳すのが辛くなってくると、語り手のカメラがスッとパンして、美しい自然描写が現れる。こうしたメリハリあるナレーションの呼吸は、やはり空前絶後」と目を細める。

 与謝野晶子をはじめ円地文子や田辺聖子、瀬戸内寂聴…と多くの女性作家も現代語訳に取り組んできた。

 「当然『光源氏はひどい奴』という気持ちはあるとして(笑い)、紫式部は男じゃないかと思うくらい、男から見た女性への認識や感覚がよく書けている」と指摘。「男だからこそ、より光源氏を丸裸にできたかも」と振り返る。

 英国留学経験のある林さんは「英国人はシェークスピアを自慢げに語るが、日本の源氏はもっと古い」と強調する。

 「ダンテ『神曲』のような叙事詩と違って、現在の私たちとちっとも変わらない恋の思いや喜怒哀楽の情を、千年前の日本人が書いていた。こんな豊穣(ほうじょう)なものを難しいからといって読まないのは、もったいないですよ」

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posted by クチコミニスト at 14:36 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする